第37話 友情の星よ永遠に

スピードの研究している男

時間への挑戦。それは、進歩しか要求されない人間の宿命かもしれない。
特に、乗り物のスピードアップは多くの人々に歓迎されているようだが、果たしてそれが人間の自然な生き方に貢献していると言い切っていってよいかどうか。
しかし、人間の欲望は自然の流れに逆行してもスピードの新しい記録へ挑戦しエスカレートしていた

加島はレース場で車のタイムアタックでスピードを計測していた。スピードは最高記録を更新し、研究員にドライバーの健康状態を調べる。
加島が開発したマッハ級のスピードを出すレースカーはアメリカやフランスなどからごく近い金で買いたいという交渉があった。加島の夢はマッハの壁を破るレースカーを作ることである。そこで加島の元に北斗が来る。

加島は北斗の同級生

加島と北斗は中学と高校の同級生。二人は一番仲がよかったという。加島はドライバーの精密検査があるのでレース場を去った。その時、中部K地区に超獣が現れ、北斗は帰還する。

超獣マッハレス出現

中部K地区に鈍足超獣マッハレスが出現した。マッハレスは川の橋の所へ向かい、新幹線が通過したところで橋をしゃくりあげ、新幹線を叩きつけた。さらに、旅客機を口の光線で爆破。ようやくTACは超獣出現場所に到着。レーザーガンでマッハレスを攻撃。マッハレスはジェット音が苦手らしい。マッハレスの口の光線をよけながらアローは攻撃。すると、マッハレスは土の中に隠れてしまった。

マッハレスは地中に

基地へ戻り、新幹線と旅客機の事故で犠牲者を出してしまい、超獣を逃してしまったことを隊員に言う隊長。「多くの犠牲者を慰める意味でも、我々の銘を取り戻すためにも、マッハレスは我々の手で片付けなければ。監視体制を強化し、今度現れたときは何としても倒さなければならない」と。レーダーで超獣の現在地点を捕らえた。マッハレスは地中で関東方面に移動している。このまま行けば加島の自動車技術研究所付近まで移動してしまう。

加島の今の気持ち

技術研究所から自宅へ帰る加島。自宅のアパートにはなぜか加島の彼女・真弓がいる。アパートの管理人にお願いして入ってもらったという。しかし、加島は「帰ってくれよ。俺のことを忘れて尾道に帰れって言ったはずだろ。そこで知っている男と一緒になればいいじゃないか。俺は車のスピードを上げることしか、高性能の車を設計することしか考えていないんだ」と言う。北斗が加島のアパート前で加島の彼女と出会う。北斗は加島の彼女と加島のことで事情を聞く。北斗も真弓を幸せにしてくれる人がいるのなら、その人の所へ行った方がと言う。しかし真弓は「後姿を見ると、とっても寂しそうであの人のそばにいてあげなければいけないとそう思ってしまう」と言う。「高性能の車を作る執念、欲望と。あなたはもっと自分の幸せを考えなきゃ」と北斗は言うと、真弓は去る
北斗は加島に真弓の気持ちを言う。「俺には女の愛情は必要ないんだ」と加島。今の加島は『金と名誉』しかない。その時、マッハレスのデータが集まったとの本部から連絡があった。

マッハレスのデータ

マッハレスは猛スピードで走るものに刺激を受けているようだ。超特急が襲われたのもそれが原因。つまりジェットや超特急の走る音が嫌いだとすると、マッハレスはそれが弱点である。マッハレスを攻撃するには不快な音で注意をそらし、その隙を狙えば片付けることが可能かもしれない。しかし今野はマッハレスは今地中にいるのでいつ出現するか分からないと言う。加島の研究しているレーシングカーもその音に入る
一方レース場ではレーシングカーのスピードについて研究していた。すると、レース場近くにマッハレス出現。

マッハレス 研究所を襲う

レース場に現れたマッハレスは口の光線でレーシングカーを攻撃。レーシングカーは炎上。加島他研究員は避難。マッハレスは技術研究所の方向へ向かう。TACは空からマッハレスを攻撃。加島は研究所から避難しているときに、設計図が入ったかばんを置いてきたことに気づき、かばんを取りに研究所へ戻ろうとする。真弓も加島を追い研究所に入る。北斗は着陸し、研究所へ向かう。マッハレスは研究所のビルを壊している。会議室で設計図が入ったかばんを取り、研究所を出ようとすると、瓦礫で加島の足を怪我してしまう。真弓は加島のかばんを取り、足を怪我した加島をつれてようやく研究所を出て北斗と合流。3人とも瓦礫に挟まれたところで北斗はエースに変身

マッハレスと対決

研究所の中からエースが登場。エースは加島と真弓を安全な所へ移す。TACはエースを援護。エースはマッハレスを背面でキック。マッハレスのしっぽをよけ有利に戦うエース。マッハレスのしっぽをつかみジャイアントスイングで投げる。エースは追い討ちをし、マッハレスは口からの光線で反撃し、エースはよける。この後もエースとマッハレスの格闘は続く。マッハレスの両手からの光線を受ける。カラータイマーが赤く点滅しマッハレスの背びれを取った。マッハレスは力が弱まり、ハンドビームで頭を攻撃。何回か投げてハンドビームで動きを止め、メタリウム光線でマッハレスを倒した。
加島はかばんを開き、設計図を川に流し、加島にとって一番大切なのは真弓だと言う

北斗の友情が、真弓の愛情が、一人のかたくな名を男の心に人間の心を取り戻させた。人々は再び新幹線の旅を楽しめるようになった。ウルトラマンエースのヒューマンな行為に感謝しながら…